デザインの素敵な、木育に役立つ木の製品がたくさんあります。 どうぞごゆっくり見ていってください。よろしくお願いします。
店長からのご挨拶
日本の森が荒れている
この世界に関わるようになったきっかけは2008年です。私は今までの仕事(小劇団の舞台制作)から足を洗い、これからは何をしていこうかと、真っ白なキャンバス状態になっていました。頭にあったキーワードは「社会貢献」「人の役に立つ仕事」「日本の森が荒れている」そして「間伐」。いつの間にか聞きかじった情報で、「日本の森は間伐を必要としている」ということだけを胸に、まずは森へと向かいました。
林業就業支援講習という、林業の仕事を知るための全20日間ほどの講習を受講。チェーンソー講習などを受け、最初に一人で杉の木を伐倒した時に「この体験をみんなにもさせてあげたい(余計なお世話)」と感動を覚え、日本の森や里山を守る活動をしたいと、その講習で出会った人たちと里山活動団体を立ち上げました。
その活動は12年たった今でも続いています。そこから紆余曲折。林業という仕事に就くには現場まで行かねばなりませんが、あいにくと自動車免許を持たない都会の人間(実はペーパー過ぎて失効)。
里山活動はボランティアということで、何とか仲間にフィールドに連れて行ってもらえましたが、本職にするにはちょっと無理。免許を再取得する自信は無し。それではもう少し外側から日本の森や林業を応援できないか。そんなこんなで仕事としてたどり着いたものが「木づかい」と「木育」でした。
木には感性価値がある
森を守るためには間伐をしなければいけない、その対象となるのはは杉や檜。伐った木は上手に使わないともったいないし、経済が回っていかない。植えて 育てて 伐って 上手に使う、このサイクルを健全にしていくことが「木づかい」です。その大義があるだけでなく、木には森で立っている姿も、伐り倒すその過程も、丸太が積み上げられる様も、製材されて板になっていく様子も、たまらなく魅力的な存在感があります。
その魅力に加え、家の中に使われる木、例えばスギの床やヒノキのベンチなど、じかに触れた時のぬくもりや滑らかな質感やその香りには、人をほっとさせる不思議な力があります。
それは単に感覚的なことだけではなくちゃんと理由があること。木材、特に杉など針葉樹は細胞が熱を伝えにくい空気の層をたくさん含むような作りになっていて、触った時に熱を奪わないから、金属のように熱くなりすぎたり冷たくなりすぎたりしないので、いつでも心地がよいのです。
また木には調湿作用があって、湿度が高い時には空気中の水分を吸い取り、乾いている時には体内の水を放出する働きがあります。おかげで木がたくさん使われている室内は、快適な湿度に保たれます。その他にも衝撃を吸収する力や、気持ちをリラックスさせる香りの効果があったりと、私たちの暮らしに役立つ働きがたくさんあるのです。しかも木は他の素材に比べて加工がしやすいため、小さな子どもでも道具を使って木を役立つ製品に作り上げることだってできます。その加工が楽しみにもなり、生きがいにもなり、暮らしを支える手段ともなる。大工さんは子どもたちのなりたい職業の10位内に入ったりもしています(2019年及び2020年)。そう、木は家を支える柱にもなるほど強い。こんな素材は木の他にはありませんよね。
木づかいで、東北復興支援を
2011年に起きた東日本大震災。そのころ、私たちは木づかいを盛り上げるための団体を立ち上げようとしていました。そんなさ中の未曽有の災害。被災地のために何かできることはないかと考えた時に、津波に襲われた東北でも、森は大きな被害を受けていないことを知りました。東北の木を、東北の工房で加工した製品を流通させる。そのことで復興支援のお手伝いができないかと、「東北材デザインコンペ」を開催し、素敵な木づかい製品を世に生み出そうとしました。その中から「東北杉の和柄コースター」を製品化し、それを主力商品として扱う「木づかいショップ」を2012年に立ち上げたのです。
木材から板を作り、レーザー機械で模様を刻印し、パッケージのセット作業を行う。その過程を東北の工房で行うことで、小さな製品でも仕事を生み出すことができることは、私たちの励みにもなりました。
それから12年、今では東北の木だけではなく日本全国の木づかい製品を紹介するショップになりました。今回運営を、立ち上げ時の一般社団法人木づかいビジネス協議会から、木育と木づかいを両輪で行うNPO法人木育・木づかいネットに変更(店長は両方の団体の立ち上げメンバーです)。より持続可能な運営を目指して、新しいショップを作りました。それがこの「日本の森の木づかいショップ」です。
こんにちは。店長のただともです。
本日はようこそ木づかいショップへ。日本の木のグッズが大好きで、多くの方に木の良さを広めたいなと日々活動しています。
このページでは、ショップを立ち上げるに至った経緯などをご紹介させていただきます。