届けたい!木の良さ

木には感性価値がある

森を守るためには間伐をしなければいけない、その対象となるのはは杉や檜。伐った木は上手に使わないともったいないし、経済が回っていかない。植えて 育てて 伐って 上手に使う、このサイクルを健全にしていくことが「木づかい」です。その大義があるだけでなく、木には森で立っている姿も、伐り倒すその過程も、丸太が積み上げられる様も、製材されて板になっていく様子も、たまらなく魅力的な存在感があります。

その魅力に加え、家の中に使われる木、例えばスギの床やヒノキのベンチなど、じかに触れた時のぬくもりや滑らかな質感やその香りには、人をほっとさせる不思議な力があります。

それは単に感覚的なことだけではなくちゃんと理由があること。木材、特に杉など針葉樹は細胞が熱を伝えにくい空気の層をたくさん含むような作りになっていて、触った時に熱を奪わないから、金属のように熱くなりすぎたり冷たくなりすぎたりしないので、いつでも心地がよいのです。

また木には調湿作用があって、湿度が高い時には空気中の水分を吸い取り、乾いている時には体内の水を放出する働きがあります。おかげで木がたくさん使われている室内は、快適な湿度に保たれます。その他にも衝撃を吸収する力や、気持ちをリラックスさせる香りの効果があったりと、私たちの暮らしに役立つ働きがたくさんあるのです。しかも木は他の素材に比べて加工がしやすいため、小さな子どもでも道具を使って木を役立つ製品に作り上げることだってできます。その加工が楽しみにもなり、生きがいにもなり、暮らしを支える手段ともなる。大工さんは子どもたちのなりたい職業の10位内に入ったりもしています(2019年及び2020年)。そう、木は家を支える柱にもなるほど強い。こんな素材は木の他にはありませんよね。